競技性の問題あり?各地域メジャー予選で起きた数々のトラブル...

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 現在開催中のBLAST.tv Paris Majorのアジア、アメリカ・ブラジル地域の予選は、Valveのルールブックが定める基準を満たすことが出来ていないとの指摘が挙がっています。

HLTVが入手した情報によると、両予選の初日には遅延と技術的な問題に悩まされましたが、その後、トーナメントの競技の完全性を損なう大きな問題が発覚したとのことです。




インターネット接続が可能だったアジア予選

アジア予選では、試合中にプレイヤーのPCがインターネットアクセスを有効にしていたといわれています。

ある情報筋によると、本予選では外部からアクセスできないようにするためにインターネットに接続されない環境で試合が行われる予定でした。しかしSteamのフレンドにアクセスしたり、Steamのフレンド経由でインターネットにアクセスすることができたとのことです。

また、アジア予選に参加したチームも、HLTVの取材に対し、インターネットアクセスができ、Steamがオンラインになっていたことを独自に確認しています。

言うまでもなく、プロの試合中にインターネットにアクセスすることは、プレイヤーが外部から情報を受け取ったり調べたりすることができ、また試合アクセスできるため、外部から攻撃をされるリスクもある為重大な違反です。

Valveは、プレイヤーエリアとサーバーのセットアップに関する厳格で具体的なガイドラインをルールブックに掲載し、トーナメント主催者にこれらの問題を回避するために必要なことを正確に指示していますが、今回のアジア予選では、ネットワークやPCの制限、ウィンドウ監査などの「改ざん防止」に関する多くのルールが、一貫して適用されていないか守られていなかったようです。

valveのルールブック

この問題に関してHLTVがコメントを求めたところ、BLASTはアジア予選でプレイヤーがインターネットにアクセスしていたことを知らなかったとし、アメリカ・ブラジル予選でも障害が出ていたと説明をしました。

アメリカ・ブラジル予選でプレイが始まる前のセットアップの終盤に、あるチームが問題を発見し試合が始まる前に解決したとのことです。

しかし、BLASTがこの声明を出した後でも、アジア予選ではプレイヤーがインターネットにアクセスできたことを把握しており、イベント3日目という遅い時間にも放っておいた事実があります。それに関してBLASTは以下の声明を発表。


「初日のサーバーの問題は、トーナメントの他のエリアにドミノ倒しのような影響を与えました。現在、インターネットにアクセスできないプレイヤーは修正されており、引き続き注意深く監視していきます。」


アジア予選でのステージ違反

またHLTVはアジア予選で、主にコーチが戦術的タイムアウト以外のゲーム中に反応したりコミュニケーションをとったりすること(プレイヤーの拳を叩く、背中を叩く、勝利後に叫ぶなど)などの違反があったことも確認しています。

これはValveの公式ルールブックの「ステージの完全性」という項目に違反しています。Valveは、PGL Major Stockholm以降この問題に対して非常に厳しくなっています。

これは過去にBIGのtabseNがコーチなどとグータッチをしようとするもののルール違反になるため即座にやめたシーンです。


そしてて、今回のアジア予選では選手がコーチとグータッチをするシーンがよく見られ、配信にもその場面が映っており、この問題が発生したことは非常に明白です。


試合中に拳を交えるLETN1選手とaristo選手

BLASTはコーチが選手と交流することに関して以下のように述べています。

「我々はこの件について現在調査中です 。もしこれが起こったのであれば、以降の予選で再び起こらないように、コーチに警告を与えるつもりです。」


間違ったルールセットがライブマッチに適用される

また、アジア予選では、ゲーム内のルールセットにおいて、タイムアウトの基準やラウンド終了後の時間が、Valve社のルールブックのサーバー設定に関する項目と異なるという問題が発生しました。

タイムアウトは30秒ではなく60秒、ラウンド終了後の時間は5秒ではなく7秒に設定されており、本来なら次のラウンドまで安全に生き残れるはずのプレイヤーが死亡する事態が起きかねない状況でした。

ラウンド後の時間が正確にいつ修正されたかは不明ですが、現在はValveが定める基準に戻っています。BLASTはHLTVへの声明の中でこのように述べています。

「(タイムアウトの問題は)当初はサーバーの問題で発生しましたが、我々の管理者が即座に確認しました。これ以上同様の問題が再発しないよう、設定を30秒に修正し対処しました。」


アメリカ・ブラジル予選でヘッドセットの不具合に悩まされるコーチたち

アメリカ・ブラジル予選でも、競技の完全性に関わる問題に見舞われました。イベント初日に停電が発生し、ネットワーク接続の問題で試合開始が2時間近く遅れ、そこから事態は急展開を迎えます。

コーチのBITは試合中、exitのヘッドセットを通して会話することを余儀なくされた

ドイツで大規模な労働者のストライキが発生し、使用する予定だった防音ヘッドセットとサーバーの出荷が遅れたため、HyperXのヘッドセット、ローカルサーバーで対処。さらには防音ヘッドフォンの不足を考慮したプレイヤーエリアの変更など、解決策に奔走することになりました。

HLTVとDust2.com.brによると、2日目までの間コーチ数名のヘッドセットとマイクが機能せず、代わりに選手のヘッドセットを通して会話せざるを得なかったり、選手がコーチの話を聞くためにヘッドセットを外した後にチームの他のメンバーにメッセージを伝えさせたと報告しています。

コーチが選手とまったくコミュニケーションできないこともあり、運営側がテクニカルタイムアウトと勘違いして、コーチがチームと話すのをやめさせたりと無駄な時間が多かったとのことです。

 

また、複数のコーチが、大会初日にヘッドセットでマイクのミュートとアンミュートを自由に操作できたのではないかともされています。タイムアウト時、タイムアウトを要求した対戦相手の方はミュートをしていないといけません。 

FURIAのコーチであるguerriは現地の環境について以下のように答えています。


「ヘッドホンがミュートされていて、相手の声が聞こえなかったんだ。だからある時、ヘッドホンを外して運営側に何も聞こえなかったと伝えたんだ。」

 

BLASTによると、上記の問題は、ボイスチャットを現場の大会運営チームが手動で管理しなければならなかったためであり、2日目までに解決されたと述べています。

「アメリカ・ブラジル予選のヘッドセットは新しい種類のものだったため、自動のマイクシステムによりタイムアウト中にコーチがプレーヤーに話しかけることが出来てしまいます。この件についても調査中です。」

 

BLASTの誤報により、未登録のコーチが試合に出場

Dust2.usによると、アメリカ・ブラジル予選での最初の試合でコーチを務めたTeamOneのCEOである⁠kakaveL⁠は、所属チームの選手名簿に登録されていなかったため、コーチとして参加する資格はを与えられなかったと報告しています。

TeamOneは、先日コーチをしていたpeacemakerと契約を解除し、CEOをコーチの後任として起用する意向を表明していました。

ブラジルチームのPaquetáも同様に、急病のrighiコーチに代わってRivasコーチが出場することになりましたが、こちらも未登録であったと言われています。

両チームともに、BLASTからチケット購入と宿泊を許可するメールを受け取っていたが、未登録のコーチ2人が正式に補欠としてラインナップに登録されたかどうかについては曖昧な表現であったため、このような事態が発生しました。運営側は、kakaveL⁠とRivasの参加が「意図的なルール違反 」ではないため、罰則は科さないと裁定しました。


アジア予選でも、Eruptionのコーチであるnclが登録されず、BestronGが登録されているという事態が発生しました。Eruptionは仕方なくBestronGをコーチとして起用しました。



nclはEruptionのコーチとして登録されているにもかかわらず、チームはBestronGを起用しないといけなくなった。BLASTとそのパートナーに対するシステム的な配慮のなさが見える。

 

 

チーム、プレイヤー、そしてファンにとって印象の悪いスタートとなったメジャー予選。比較的健全に進んでいるヨーロッパ地域予選においても、回線のラグが報告されたり、レジェンドステージ進出を決める試合のマッチアップについて情報が錯綜するなど、各地域で不満が続出しています。



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